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2012年2月28日(火)

きょうの潮流

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 東京電力が毎日発表しているデータに、沖合の海の放射性物質の濃度があります。原発から15キロ離れた沖合などの海水をくみ上げて測定しています▼昨年の秋から、その数値が発表されていません。「検出限界以下」だからといいます。しかし、これは“手間をかけない”と言っているに等しい。精度を上げるなら検出できるというのは学会などが早くから指摘してきたからです。日本海洋学会が昨年発表した提言があります▼海水での濃度が仮に検出限界以下であっても、魚介類が長く生息すれば、生体に放射性物質の濃度が100倍以上になるというのです。放射性物質の広がりの実態を明らかにすることは、食品の安全性を考えるためにも重要です▼海だけではありません。原発からの放射性物質が農作物にどう影響しているのか。福島県で暫定規制値を超えた玄米が見つかったことを調査・研究した報告の様子を東京大学のホームページで見ることができます。水田の土の質や排水の特徴などから、規制値を超える稲が見つかった要因を探っていました。刈り取り後の株も調査中といいます▼福島県と国の中間報告では、放射性物質の濃度が同程度と測定された土壌の水田であっても、玄米に含まれる放射性物質の濃度は2桁も違う結果でした。継続的な調査は実態を解明するだけでなく、予防策を講じるために不可欠です▼原発から放出された大量の放射性物質がどう広がっているのか。私たちが手にしているものは、どれほどでしょうか。


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