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2012年2月22日(水)

きょうの潮流

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 もはやあめ玉をなめるすべもなく、力つきたのでしょうか。親子3人が飢え死にしたとみられるさいたま市のアパートの部屋に、あめ玉数個と一円玉数枚がころがっていた、といいます▼電気・ガスはとまり、冷蔵庫はからっぽ。働いていた30代の息子さんの収入が、なんらかの事情でとだえたようです。ここまで極まっていると周りに知られず、死後も2カ月ほど気づかれないまま過ぎました▼しかし、少なくともアパート管理会社や電力・ガス会社は、一家が追い詰められていると事前に気づいたはずです。家賃も光熱費も、払えずにいたのですから。会社と行政が連絡しあい、訪ねて実情をきくなどのしくみがつくれないものか。残念でなりません▼先月も、札幌市のマンションで40代の姉妹がひっそりと亡くなっていました。姉は病死、妹は凍死。姉妹は一時、生活保護について役所に相談していたと伝えられます▼さいたまの一家がなぜ生活保護を受けていなかったのか、不明です。人によっては、行政に相談しても門前払いされたり、初めから他人や行政に頼りたくないと思ったり、さまざまです。申し込みにくくさせる雰囲気もあります▼たとえば民主党の前原政調会長の発言は、記憶に新しい。「社会保障はムダの宝庫」「(生活保護の)あかを取りながら既得権益を退治する」。しかし、人の命がなにより尊いと思うなら、“遠慮せず申し込んで”とよびかけるのが、行政の役目です。「無縁社会」という言葉を、死語にするために。


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