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2012年1月24日(火)

きょうの潮流

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 東京電力の危機感のなさに、またあきれはててしまいました▼福島第1原発の原子炉を監視する通信装置に非常用電源が接続されなかったため、通常時の電源が失われた場合、国の緊急時対策支援システムへ伝送できない状態が放置されていたという報道です。地震に見舞われた直後、原発のデータは国へ伝送されませんでした▼東電は「ケーブルの長さが足りなかったから」工事が終わらなかったというだけ。「緊急性が高い工事とは思わなかった」と反省の色もありません。むしろ検査官が間違った場所を指定したから、ケーブルが数メートル足りなかったのだと▼通信機器が置かれ、工事をしていたのは、経済産業省原子力安全・保安院の検査官が詰めている部屋でした。工事には検査官が立ち会っていました。保安院は「検査官は工事をしているとは知っていたが、工事内容は把握していなかった」と▼当事者はまだいました。国のシステムの運用を同省から委託されている独立行政法人「原子力安全基盤機構」の担当者も立ち会っていました。こちらは工事が完了しなかったことを知っていました。こう言っているそうです。「工事をやってくれていただろう」▼ケーブルの長さの問題ではないでしょう。この問題は、政府の事故調査・検証委員会の中間報告にもありません。徹底した検証が必要です。一つ言えるのは、“過酷事故は絶対に起きないだろう”という「安全神話」が東京電力はもとより政府、関係機関にしみ込んでいることです。


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