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2012年1月22日(日)

きょうの潮流

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 あの「エストニアの怪人」は、巨体で怪力だからついた異名です。大関・把瑠都(ばると)の青い目の笑顔は、ちゃめっ気たっぷりで人なつこい▼異国の土をふんで8年。史上2番目の速さで新入幕をはたして6年。ついに彼は、初優勝を飾りました。「夢みたい。人間、やればできる」。けがに泣いたり角界のしきたりになじめなかったりで、落ち込んだときもあった怪人は、感極まりました▼お母さんに感謝、感謝です。把瑠都が2歳のとき離婚したお母さんは、ひとりで兄弟3人を育て養いました。把瑠都は少年時代、柔道選手でした。2年前、大関に昇進して本紙「ひと」欄に登場し、こう語っています▼「お母さんがお金を持っていなくて、大学の学費が高いから(入学して)1カ月で行けなくなりました。ナイトクラブのガードマンの仕事を始めたけど、相撲をやりたくなって、日本に行こうと決めました」▼バルト3国の一つ、エストニア。国民の約7割がエストニア人、4人に1人がロシア人です。エストニア人は、フィンランド人に近いアジア系民族といいます。ロシア支配下のエストニアの独立を認めたのが、レーニンの革命政権です。ところが1940年、スターリンがナチス・ドイツとの密約にもとづいて占領しました▼ソ連が崩壊した年、91年に独立を回復したエストニアは、ロシア人とどう共存するかの難問もかかえます。把瑠都の妻エレナさんは、ロシア人です。エストニア国民こぞって喜べる、バルトの優勝かもしれません。


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