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2011年12月27日(火)

きょうの潮流

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 ちひろ美術館・東京で開催中の「谷川俊太郎と絵本の仲間たち」。詩人の谷川俊太郎さん(80)が子どもたちのために一緒に絵本を作ってきた画家の堀内誠一、長新太、和田誠各氏との20冊を紹介し、130点の原画を展示しています▼新鮮な言葉が躍動し、あざやかな色彩にあふれた会場は、訪れる誰もが、生き生きとした子どもの心を取り戻せる空間です▼「さまざまな学問の世界への入り口としての絵本、そんな野心を抱いてぼくは絵本のテキストを書く仕事を始めました」と語る谷川さん。5歳の女の子が主人公の『わたし』(長新太・絵)は、「自分とは何か」がテーマです。男の子から見ると女の子、宇宙人から見ると地球人、歩行者天国では大勢のひとり▼『マザー・グースのうた』(堀内誠一・絵)は、谷川さんが、その翻訳を一つのきっかけに「ノンセンスに自覚的になりました」と言う作品。「ノンセンスは意味をはぐらかすことで、世界の肌触りに触れようとする動き」だとして、「意味を超えた存在の質感」を追究しています▼少年が日曜日の朝、何もすることがなくて穴を掘り始める『あな』(和田誠・絵)。土の匂いとぬくもり、いもむしとの出合い。穴の中に座り続けて空を見上げた少年が、見つけたものは何だったのか▼絵本に描かれた光と空と大地、人間同士のつながりと全ての命あるものとの調和。子どもたちの健やかな成長に必要なこの当たり前の環境を、どう保障していくのか、いっそう鋭く問われています。


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