2011年10月31日(月)「しんぶん赤旗」
フィンランドの乳幼児支援
父親が積極的に子育て
発達保障研究センター学習会
フィンランドの首都ヘルシンキ市の乳幼児支援の取り組みを学ぼうと、発達保障研究センター(品川文雄理事長)は30日、東京都内で、同市の健康推進部門責任者、ハンネレ・ヌルッカラさんを講師に学習会を開きました。
品川理事長が「フィンランドの取り組みを学び、国内の乳幼児支援制度やシステムにいかしていこう」とあいさつしました。
ヘルシンキ市では、25カ所ある「ネウヴォラ」という出産育児相談所が、妊娠がはっきりしたときから、両親への指導、カウンセリング、健康診断や歯科検診などのサービスを無償で行います。
出産後には子どもの健康管理を中心に、両親を含む家族の心身の健康状態チェックなど子どもが就学前の6歳まで続けられます。発達上の問題を早期に発見し、特別支援をしていきます。
年間予算は2000万ユーロで、約3万9000人の子どもを対象に180人の保健師が活動。97%の家族が利用しています。
ヌルッカラさんは「父親も相談の対象になっているので、積極的に子育てに参加するようになってきている」と指摘しました。
参加者からは「フィンランドの家族政策の中で、乳幼児支援があることが分かった」などの感想が出されました。