2011年10月28日(金)「しんぶん赤旗」
「弱者の弁護士めざす」
司法修習生ら 給費制存続求め集会
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10月末に終了されようとしている給費制の存続を求めて「10・27司法修習生に対する給費制の存続を求める決起集会」が27日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で開かれ約1500人が参加しました。主催は日本弁護士連合会、ビギナーズ・ネットなどの7団体。
日弁連の宇都宮健児会長は「この問題は法曹界だけの問題でなく、市民や国民にも関わってきます。一緒にがんばりましょう」と決意表明しました。ビギナーズ・ネット代表の萱野唯さんは「自分の利益のためではなく、世のため人のために働く法律家になります」と発言すると、会場から拍手が起こりました。
青山学院大学3年の男性(23)は、貸与制で「将来を担う弱者の味方の弁護士がいなくなる」と話し、「法律家をあきらめざるを得ない若者が増えている。法曹界の人材のかたよりが心配」と訴えました。
大阪から参加した女性(27)は「法律家になって世の中の役に立ちたい。そのためにも給費制存続は切実な問題です」と語り、早稲田大学大学院修了生の男性(27)は「奨学金を返すので、給費制が貸与制になったら困ります」と話しました。
国会前までパレードし各党に請願、参院議員会館で院内集会が開かれ、日本共産党の穀田恵二衆院議員、井上哲士参院議員が参加し、あいさつしました。
司法修習生の給費制 司法修習生に月額20万円ほど支給される返済不要の給付制度です。司法試験合格者は、1年間の実務研修が義務付けられており、その間の生活を保障することが目的。国は、返済が必要になる「貸与制」に移行するとしています。
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