2011年10月25日(火)「しんぶん赤旗」

中盤反撃 押し切る

第42期将棋新人王戦 佐藤六段が制す


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(写真)終局後の検討をする佐藤天彦六段(左)と豊島将之六段(右)。奥右は小木曽陽司赤旗編集局長=24日、東京都渋谷区の将棋会館

 第42期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)は、佐藤天彦六段(23)が東西の若手エース対決を制し、2度目の優勝を果たしました。

 第3局は、振り駒で豊島将之六段(21)が先番になりました。戦型は、豊島六段が15手目に▲2六飛と引き、第1・2局の横歩取りから離れ、相掛かりへと進みました。

 59手目に豊島六段が▲6五歩△同銀▲7二歩と仕掛けたの対し、佐藤六段が△7七角成と角交換に出た手に、控室では驚きの声が上がりました。思い切った反撃の手段でした。その後、徐々に後手ペースとなり、一気に押し切りました。

 「中盤、玉を固めることができてやれるかと思いましたが、▲6五歩と仕掛けた後、良くする順が見つからなかった」と豊島六段。

 佐藤六段は「△5四角(74手)から△7六歩で桂をとる形となり(形勢が)良くなったと思った」と語りました。

 初の新人王を惜しくも逃した豊島六段は、「最後の新人王戦で残念な結果でしたが、これからも重要な対局がつづくので気持ちをとぎらせずにがんばりたい」と話しました。

 立ち会いは藤井猛九段でした。

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