2011年10月24日(月)「しんぶん赤旗」
津波で船など失った20人
「山田漁民組合」結成
岩手
岩手県山田町で23日、被災した漁民20人が参加して「山田漁民組合」を結成しました。
結成総会で、組合結成に尽力してきた佐々木安教準備委員長(64)が「大津波で漁船や漁具など失い生活が苦しくなっている。生活と漁業を守るため組合結成のため頑張って来た。ぜひ成功させたい」とあいさつしました。来賓の田中尚日本共産党宮古地区委員長は「支え合いは協同組合の原点、組合員本位の生活向上を求めよう」と激励しました。
総会は、準備委員会が提案した運動方針や予算など全会一致で確認、組合長に佐々木安教さんが選出されました。
運動方針には、営漁と生活向上をめざし(1)ほとんどの漁船と漁具を失った今、少ない漁船・漁具を使い出漁する(2)現在禁止されているサケ刺し網漁ができるよう、行政や県漁連・漁協などに強力に運動する―など8項目を掲げています。県内組合長の中にも「組合員にもサケの漁獲を認めるべきだ」と運動に共鳴する声が上がっています。
漁協運営については、(1)漁協総会の開催を求め、復旧・復興と再生への取り組みを明確にさせる(2)組合員が必要とする漁船・漁具・養殖用資材の確保と現状を報告させる―など5項目をあげています。
漁民の生活相談などに協力してきた日本共産党の佐藤照彦前町議は「漁民のみなさんが漁民組合を結成したことは、画期的なことだと思う。生活と漁業の再建のため、私も支援していきたい」と語っていました。