2011年10月24日(月)「しんぶん赤旗」

全国青年大集会での

志位委員長のあいさつ


 23日、東京・明治公園で開かれた全国青年大集会での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつを紹介します。


不当な抑圧とたたかってこそ、人間としての誇りを取り戻せる

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声、拍手)。日本共産党の志位和夫です。たたかうみなさんの熱い発言を聞きまして、私も胸がいっぱいになりました。

 2008年秋のリーマン・ショックから、ちょうど3年です。私はまず、この間、人間らしい労働をもとめて、勇気をもって立ち上がった全国のすべての若者と労働者のみなさんに、熱い連帯のメッセージを送りたいと思います。(拍手)

 今日も発言が続きましたが、大企業による「派遣切り」――パナソニック、いすゞ、日産、ホンダなど世界に名だたる巨大企業の横暴に抗して、勇気をもって立ち上がった若者と労働者のたたかい、日本航空(JAL)による不当解雇を許さないたたかい、大震災を口実にしたソニーの不当解雇に反対するたたかい、全国のあらゆるたたかうみなさんに熱い連帯の気持ちをのべるとともに、全国のみなさんがお互いに連帯、支援しあって、人間らしく生きられる新しい日本をつくろうではないかということを心から訴えたいと思います。(拍手)

 一つひとつのたたかいには、困難もあれば、曲折もあります。しかし、みなさん、不当な抑圧に屈せず、泣き寝入りしないで、それとたたかってこそ、労働者は人間としての誇りを取り戻せるのではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。人間らしい労働のルールを築く道が開かれるのではないでしょうか。そういう展望をもって頑張り抜こうではありませんか。私も一緒に最後までたたかう決意を申し上げるものです。(拍手)

「1%が支配する社会でいいのか」―この現実を力を合わせて変えよう

 世界に目を向けますと、ニューヨークのウォール街で始まった貧困と格差に反対する運動が、アメリカ全土、ヨーロッパ、全世界に広がっています。

 私は、この運動と、今回で7回目を数える全国青年大集会の運動とは、二つの点で大きく響き合っていると思います。

 一つは、「1%の大金持ちが支配する社会でいいのか」という問いかけです。これは日本でも同じではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 世界経済危機のもとで、大企業はため込み金――内部留保をさらに増やして、257兆円もの空前のお金をため込んでいます。大企業の役員の年間報酬はどうなっているか。調べてみました。

 今年の第1位は、日産のカルロス・ゴーン会長の9億8200万円。昨年より9100万円の「賃上げ」ですよ(どよめきの声)。第2位は、ソニーのハワード・ストリンガー会長の8億6300万円。昨年より3850万円の「賃上げ」です。こんなことが許せるでしょうか。(「許せない」の声、拍手)

 みなさん。若者と労働者に、賃下げをおしつけ、雇い止めをおこない、リストラをおしつける。そうしておいて、自分たちは空前の富を独り占めにする。働くみなさんの生き血を吸って丸々と肥え太っている。みなさん、こんな社会でいいのか。この声をあげようではないですか。(「そうだ」の声、拍手)

 労働者派遣法を抜本改正し、有期労働契約の規制強化をかちとり、雇用は正社員が当たり前の日本をつくろうではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。最低賃金を時給1000円以上にひきあげようではありませんか。

 そしてみなさん。大企業の巨額のため込み金を、雇用と復興のために使わせよう――このことを声をあわせて言おうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

「私たちは99%」―社会的連帯で未来を開こう

 もう一つ、響きあっているものがあります。「私たちは99%だ」というスローガンです。これはみなさん、ウォール街から始まったものではないんですよ。全国青年大集会から始まったものなのです(拍手)。全国青年大集会のスローガンは「社会的連帯で反撃しよう」(拍手)。これは、みなさんが一貫して掲げているスローガンではないですか。

 みなさん。大震災と原発事故を体験して、多くの若者が政治への見方を大きく変えつつあります。みずからの生き方を真剣に模索しています。これまで「自己責任」ということでバラバラにされてきた若者が、それを乗り越えて、社会的連帯の温かい絆をつくろうとしているのではないでしょうか。

 私は、訴えたい。正社員と非正規社員が連帯しよう。民間労働者と公務労働者が連帯しよう。労働者と学生・高校生が連帯しよう。そしてあのTPP(環太平洋連携協定)の問題は、農業の問題だけではありません。日本の国の形にかかわる大問題です。労働者と農林水産業者が連帯しよう。

 みなさん。「99%」の国民が連帯し、その力で政治を変え、未来を開こうではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。私たちも最後までご一緒に頑張りぬく決意を申し上げて、あいさつといたします。ともに頑張りましょう。(大きな拍手)





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