2011年10月21日(金)「しんぶん赤旗」
いじめ対応 改善を
「被害者の会」が共産党と懇談
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いじめの被害で苦しむ人たちでつくる「全国いじめ被害者の会」(大澤秀明代表)は20日、いじめ被害者の不登校や自殺の対策について日本共産党に要請、懇談しました。宮本岳志衆院議員が応対しました。
大澤さんは1996年、当時中学3年の息子をいじめを苦にした自殺で亡くしました。06年に設立した同会には1万件もの相談が寄せられています。大澤さんは相談の特徴をあげながら、「いじめをいじめと捉えずになかったことにする学校の対応が、いじめを深刻にしている」と強調。加害生徒にいじめをやめさせ謝罪させることも教育の一環であり、そのことでいじめられた子どもは安心できるとして、手だてを尽くすよう訴えました。
小学校高学年から中学生にかけてのいじめで今も心と体が傷ついているという19歳の息子をもつ母親は、「教師に相談しても、『仲良くしなさい』というだけだった。いじめはその場で終わりではなく、いくら時間がたってもそのつらさは続く。このようなことが絶対にあってはならない」と訴えました。
宮本議員は、いじめの事実をきちんと報告させないような文部科学省や教育委員会の姿勢を批判した上で、「いじめをなかったことにするのはもってのほか。傷つけられた子どもをどう守るかということに力を尽くしていきたい」と語りました。
この日は文部科学省にも要請。21日からは、いじめをなくす標語を携えて全国47都道府県の教育委員会を回り、対応を訴える予定です。
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