2011年10月21日(金)「しんぶん赤旗」
診療報酬の事業税非課税存続
被災地医療のために
保団連要請
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全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は20日、総務省に対し、診療報酬にかかる事業税の非課税措置を存続することを要請しました。
黄川田徹総務副大臣が応対。大阪、兵庫、岩手、宮城の保険医協会代表などが参加。日本共産党の塩川鉄也衆院議員、山下芳生参院議員が同席しました。
「平成23年度税制改革大綱」では、健康保険から医療機関に支払われる診療報酬にかかる事業税の非課税措置などについて「来年1年間真摯(しんし)に議論し、結論を得る」としており、これに対して日本医師会、日本歯科医師会は「存続」を求めています。
住江会長は、医療が持つ高い公共性・公益性からも、良質で適切な医療の提供という役割を支える点からも、現行の非課税措置は医療税制の要となっており、その存続は必要不可欠だ、とのべました。
岩手県保険医協会の畠山恒平事務局長は、東日本大震災被災地で、多くの開業医が新たな借金を背負いつつも仮設診療所などで再開している状況を話し、「これからの地域医療を支える若い開業医のためにも、存続を」と訴えました。
塩川議員は「被災地の医療再建はこれからが本番、廃止は再建の逆方向となる」と問題を指摘。山下議員は、仮に非課税措置が廃止された場合、医科・歯科の個人診療所で50万〜110万円、法人診療所で40万円の負担増となることを示し、「廃止は地域医療への明確な打撃となる」とのべました。
黄川田総務副大臣は「いただいたご意見といまの状況をしっかりふまえ、検討していきたい」と答えました。
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