2011年10月20日(木)「しんぶん赤旗」
都議会 「五輪」名目に海外視察
共産党「中止を」 民・自に批判の声
東京都議会の民主党と自民党がそれぞれ、11月に海外視察を計画し、都民から「都民や被災地の苦しみをよそに海外視察なんて、とんでもない」と批判の声があがっています。
18日まで開会の都議会で両党は議長不信任をめぐり対立、会期を延長するなど議会を混乱させたばかり。同日の議会運営委員会理事会に両党がそれぞれ海外調査を申し出て、日本共産党の反対を押しきり了承されました。
日本共産党の大山とも子幹事長は反対を表明し、「被災地・被災者支援、防災対策や都民のくらしなど、やらなければならないことは山積している」と指摘。海外視察は中止し、抜本的に見直すよう主張しました。
民主党は3人が11月6〜12日の7日間、2012年夏季五輪開催都市の英国・ロンドン、ドイツ・ベルリンの2カ国を視察。自民党は5人が11月4〜13日の10日間、16年夏季五輪開催都市のブラジル・リオデジャネイロ、アルゼンチン、ウルグアイの3カ国を視察します。
都議会局では「18日に了承されたばかりなので、費用は来週にならないとわからない」といいます。
民主党は6都議が10月10〜19日の10日間、ロンドン、ベルリンなどの視察を予定していましたが、議会会期が延長したため中止。旅行社へのキャンセル料166万円、資料翻訳代13万円の計179万円を公費で支出し、都民から批判があがっています。
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