2011年10月19日(水)「しんぶん赤旗」
八重山教科書 「地域の意思」尊重を
住民の会代表ら 文科省に要請
|
沖縄県の「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」の仲山忠亨共同代表らは18日、国会内で文部科学省に八重山採択地区の公民教科書採択で、東京書籍版を採択した9月8日の3市町の全教育委員による採択結果を尊重するよう求めました。
仲山共同代表は、全教育委員による協議は、沖縄県教育委員会の指導のもと石垣、与那国、竹富の3市町教委が見いだした「地域の意思」であり、合法的に、公正にされた採択であることを指摘。中川正春文科相らの発言や国会答弁が問題の解決を妨げているとして、文科省が沖縄県教委に出した通知文書の撤回を要請しました。
応対した文科省の森晃憲教科書課長は全員協議について3市町教委の合意がなされていないとする根拠は、石垣市と与那国町教育長から文部科学相あてに提出された文書に公印と公文書番号があり、公文書だと認められると繰り返すだけでした。
要請団は、教育長の文書は各教委の合意を得ず、石垣市の場合は「8月26日の教育委員会の採決に付随する行為」として教育長の独断で出したものだと指摘。同一採択をめざす県や3市町教委の努力を「文科省が口出しすべきではない」と批判しました。
要請にはいしがき女性9条の会の藤井幸子事務局長、沖教組八重山支部の上原邦夫執行委員長、高嶋伸欣琉球大学名誉教授、子どもと教科書全国ネット21の俵義文事務局長らが参加。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と社民党の山内徳信参院議員が同席しました。
■関連キーワード