2011年10月17日(月)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 昨日に続いてお米の話になりますが、新米がおいしい季節になりました。炊きたての香り、つやつやと輝くご飯粒に、食欲をそそられます▼とはいえ、日本の米の消費量は年々落ち込んでいます。50年前は、1人当たり1日に茶わん5杯分のご飯を食べていました。それが30年前には3杯半になり、今は半分の2杯半に。食生活の変化を感じます▼そうしたなか、米を製粉した米(こめ)粉(こ)が注目されています。これまでは主に団子など和菓子の材料とされてきた米粉。その歴史は古く、奈良時代にまでさかのぼります。近年は小麦粉のかわりにパンやケーキにも使われるようになりました。ふんわり・もちもちとした食感が人気です▼米粉を紹介するホームページを見ると、「食料自給率アップの切り札」という表現が目につきました。国産米の米粉で作ったパンや麺が普及して米粉の需要が増えれば、米の消費を増やすことができるというものです▼米粉はまた、備蓄米の活用にも優れた食べ方だそうです。新米ではなくても、粉にすれば最後までおいしく食べられるからです。米をむだにせず、水田を守ることにもつながります▼今年は原発事故の影響で、いっそう米食が減るのではないかと心配されます。そのうえ野田佳彦首相は、農産物などの関税をゼロにするTPPへの参加で農業に大打撃を与えようとしています。農家が安心して作物を作り、消費者がそれを安心して食べられるように。作り手と消費者が力を合わせて、日本の食料を守りたい。





もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp