2011年10月16日(日)「しんぶん赤旗」

米国基準 強要NO

TPP反対国際フォーラム

食料主権・公正貿易求める


 食と農、国民のくらしに大打撃をあたえ、アメリカ型ルールを押しつけるTPP(環太平洋連携協定)などの「自由貿易」でなく、「食料主権」確立、平等・互恵な経済関係を考える国際フォーラムが15日、韓国、タイ、インドネシアの農民・市民団体を交えて、東京都内で開かれました。


 韓国の参加者は、国会批准が問題になっている米韓自由貿易協定(FTA)は、アメリカがねらうTPPの先行例で「アメリカの法律や制度を相手国に移植するものだ」「交渉は秘密主義で国会議員さえ知らされていなかった」と告発。「不公正、屈辱的な毒素条項」の一例として学校給食を挙げました。地産地消で地域の食材を提供しようとすれば、保護主義だとFTA違反になると紹介すると、会場から「そんなことがあるのか」との声が出ました。

 日本AALA常任理事で中南米研究者の新藤通弘さんは、アメリカがすすめる新自由主義から決別し、8カ国で構成される米州諸国民ボリーバル同盟(ALBA)を紹介。「加盟国の主権尊重、自国の食糧はその国でまかなう食料主権の擁護、中小企業の保護、平和の連帯などを進めている」と新しい世界の流れを紹介しました。

 タイやインドネシアからの報告者も、「自由貿易でばく大な利益を得るのは、1%の人たちだけ。生産者だけでなく消費者にとっても利益になる公正な貿易を求めます」などと発言しました。

 主催は、農民連、全国食健連、農民連も加入する世界最大の農民組織「ビア・カンペシーナ」の3者。会場の日本青年館会議室には約150人が参加。主催者あいさつをした農民連の白石淳一会長は、「自由貿易の弊害を告発し、TPPへの交渉参加に向けた加速している政府に対抗し、広範な団体との共同をさらに広げて絶対阻止しよう」と訴えました。





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