2011年10月15日(土)「しんぶん赤旗」
仮設診療所でも入院
岩手 被災県立病院 再建へ
共産党申し入れ 知事が議会答弁
岩手県議会本会議で13日、達増(たっそ)拓也知事は、県立高田病院の仮設診療所に入院機能を整備する考えを示しました。
県立高田病院は、3月11日の東日本大震災津波で全壊。震災直後から、陸前高田市米崎地区コミュニティーセンターで診療し、7月25日から同市米崎町内に建設された仮設診療所で外来診療を行っています。
日本共産党の斉藤信、高田一郎両県議らは地元党市議団とともに、被災した県立病院を何度も訪問。「入院が必要な患者が毎日来ている。仮設診療所にも入院機能が必要」(石木幹人・県立高田病院院長)などの切実な声を踏まえ、被災した県立病院の早期再建整備と県立高田病院については仮設診療所にも入院機能を整備するよう県に申し入れてきました。
国会では、市田忠義書記局長が、入院機能がないため「十分な診療も治療もできない」と現状を訴え、「柔軟な対応、適切な対応をする」との野田佳彦首相の答弁をひきだしていました。(9月29日、参院予算委)
本会議で達増知事は、被災した県立病院について、「病院の再建を基本としつつ、地元市町の復興計画などの議論を踏まえながら検討していく」と答弁。また入院機能については、「二次保健医療圏の基幹病院、民間医療機関などと協力し対応しているが、他の圏域に比べ急性期後の医療体制が脆弱(ぜいじゃく)であるなどの地域事情を考慮し、高田病院の仮設診療施設に入院機能を整備する考え」だと答弁しました。