2011年10月14日(金)「しんぶん赤旗」
子どものため除染早く
福島市訪問の田村議員に
学童指導員ら声次々
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日本共産党の田村智子参院議員(厚生労働委員)は13日、2日間の日程で福島市を訪問し、学童保育や保育所、病院で関係者から、原発事故による放射能の除染の実態や要望を聞きました。「市の除染計画の2年も待っていられない。一刻も早く東電と国の責任で地域全体を除染してほしい」との声が相次ぎました。
市内で放射線量が比較的高い渡利地域の渡利学童保育きりん教室では、6月13日以降の積算線量が926マイクロシーベルトに達しています。指導員の阿部澄さんは「地域の除染が遅い。学童保育の外遊びの道具をすべて捨てました。土や植物、雨など子どもたちの大好きな遊びができなくなった。木造賃貸の古い今の建物では、屋内放射線量も高く、耐震性も不安があります。緊急措置として、除染を優先した学校の敷地内で学童保育をさせてもらいたいと要望しています」と話しました。
さくら保育園の齋藤美智子園長は、7カ月ぶりに再開した外遊びで、運動力が低下し三輪車をこげなくなった4歳児を見て心を痛めました。「ここで暮らしていく子どもたちの成長や生活の質を保障するために、地域の除染を進めてほしい。土壌以外の除染も急務です」と訴えました。
ふくしま復興共同センター放射能対策子どもチームとの懇談では母親たちからは「週末避難」への財政支援や「避難休暇制度」創設などの要望署名の広がりが報告されました。
田村議員は「子どもたち、家族が線量の低い環境で生活できるように除染対策の改善に力を尽くします」と述べました。