2011年10月10日(月)「しんぶん赤旗」
アフガン戦争10年
英軍撤退求め集会
ロンドン 首相官邸まで5000人デモ
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【ロンドン=小玉純一】対アフガニスタン戦争10年の節目となる8日、英軍の撤退を求める集会がロンドンのトラファルガー広場で開かれました。集会後、約5000人が首相官邸までデモ行進しました。
4時間にわたった集会では、戦争で犠牲となった人たちの中から、アフガンの人と英兵あわせて120人の名前を読み上げ、120の黒い風船を飛ばし追悼しました。モハメッド、13歳。パルワシャ、2歳。サフィーダ、3歳…。ギャレス・ベリングハム、22歳。マイケル・パイク、26歳…。鼻をすすり、涙をふく参加者の姿もありました。
英軍は約9000人がアフガンに駐留。これまで英兵382人が戦死しました。英国政府は2014年撤退の方針。6日発表の世論調査では57%の英国人が即時撤退を求めています。
集会主催団体の一つ、戦争阻止連合で創設以来10年間、議長を務めるアンドルー・マリー氏は、キャメロン首相に「あと3年も犠牲者を出し続けるのか」と批判。アフガンの人たちへのメッセージとして「私たちは今後も、あなたたちとともに歩む」「英国政府がいつの日か謝罪する日が来る」と語り、拍手を受けました。
集会には、戦死した英兵の親族や著名な社会活動家、コメディアン、音楽家らも姿を見せ、「アフガン戦争はテロから英国を守るどころかテロを招いてきた」など告発しました。
内部告発サイト「ウィキリークス」創始者ジュリアン・アサンジ氏も登壇。「戦争はうそから始まる。ベトナムもイラクもそうだった。メディアも戦犯だ。平和は真実から始まる」と話しました。
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