2011年10月7日(金)「しんぶん赤旗」
中央官庁公務員 過労死危険ライン2600人
残業不払い、休日出勤急上昇
霞が関国公が調査
霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公)はこのほど、東京・霞が関の中央府省で働く職員の残業実態調査結果を発表しました。平均残業時間は35・1時間で、前年(32・8時間)より2・3時間増加し、2600人が「過労死危険ライン」(月の残業80時間)で働いていることがわかりました。
残業手当の予算が34時間であることから、1・14時間が残業代不払いとなり、「不払いがある」と回答した職員は65・6%(前年58・1%)にのぼりました。霞が関全体の職員3万4200人で試算すると、不払い残業代は14・3億円になります。民間企業での残業手当の不払いは「犯罪」であり、早急の改善が求められます。
また、「休日出勤がある」が57・2%に達し、前年比で9・4ポイント増加しました。
残業の要因(複数回答)については、「業務量が多い(定員不足)」59・7%、「人員配置が不適切」29・1%、「国会対応」25・0%と続きました。
「過労死危険ライン」以上の残業をしている職員は7・6%で、霞が関全体の職員の2600人に相当。このうち、「現在、過労死の危険を感じている」が14・7%でした。
健康状態について、「不調」「薬等服用」「通院加療中」と不健康な状態にある職員はあわせて35%。「疲労や精神的ストレスを感じる」が59・2%で、原因(複数回答)として「職場の人間関係」33・3%、「仕事の量が多すぎる」28・3%でした。
調査時期は今年3月。回答数は2502人(組合員の25%、一般職員3万4200人の7・3%)です。
■関連キーワード