2011年10月7日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 世界の格言を集めた本に、こんな言葉が載っています。“金はどこから来るのか知らないが、必要なものだ”▼土地の購入にからんで政治資金の報告を偽ったと疑われる、小沢一郎氏の裁判が始まりました。小沢氏の資金をあずかる「陸山会」が土地買いにあてた4億円は、どこから来た? ご本人は知っています▼しかし、本人の説明が変わります。「献金してくれた皆さまのお金」「銀行からの借り入れ」「私どもが積み立ててきた個人の資金」。“どこから来るのか知らない”ではすみません。はっきりさせてほしい▼どこから来たのか分かっていますが、行き場をなくしつつあるお金もあります。沖縄の米海兵隊のグアム「移転」を支える日本の負担分、約963億円。使われていません。過去2年分の約814億円は、すでに米政府の口座に入っています。出どころは、国民の税金です▼しかし、米軍のグアムの工事は遅れに遅れています。米議会では、金を食う「移転」を見直す機運が高まっているありさまです。「トモダチ作戦」第2弾で、震災復興を応援するため日本にお金を返そう、という話は出ていないようですが▼もう一つ。国が、原発の建設に備え積み立てているお金です。地元自治体への交付金にあてる657億円。会計検査院が、「不要」と断じました。福島原発の事故の影響で、原発づくりが進まないことも想定される、と。出どころは、やはり税金です。自然エネルギーを開発し広める資金に、回せるといいけれど。





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