2011年10月6日(木)「しんぶん赤旗」

将棋新人王戦決勝3番勝負

豊島六段が先勝


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(写真)第42期将棋新人王戦決勝第1局。対局する佐藤天彦六段(左)と豊島将之六段(右)。奥中央は立会人の鈴木大介八段と、奥左は小木曽陽司赤旗編集局長=5日、東京都渋谷区の将棋会館

 東の佐藤天彦六段(23)対西の豊島将之六段(21)。東西のエース対決となった第42期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負は5日、第1局が東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後4時28分、豊島六段が86手で勝ち、新人王獲得に一歩前進しました。第2局は大阪市の関西将棋会館でおこなわれます。

 立ち会いの鈴木大介八段、小木曽陽司赤旗編集局長が見守る中、振り駒の結果、佐藤六段が先手に。戦型は横歩取りとなりました。

 今春、羽生善治名人に森内俊之九段が挑戦した名人戦第7局(先手・森内九段勝ち)と同一局面が50手目△6四歩まで続きました。後手・豊島六段が初手からほぼノータイムで指し続け、「厳しい心理戦」(鈴木八段)の展開に。51手目、佐藤六段▲8二歩で前例(名人戦は▲5三桂左成だった)から離れました。

 62手目、後手が△6四角と出た局面で、検討陣の間では、「後手が指せる」の声がでました。この手に対し、「▲4七桂と打たなければならないのでは、先手つらい」(鈴木八段)状況になり、優勢の流れのまま豊島六段が勝ちきりました。

 局後、豊島六段は「初めは考えたことがあった局面だったが、その後、形勢はよくわからなかった。△4五香(76手目)で勝ちを意識した」と語りました。

 佐藤六段は前例と離れた局面について、「名人戦の順も有力だが、先手の攻めが細くなる順もあるかと思った。▲8二歩も有力と考えた」と述べました。

 観戦記者、木屋太二さんによる熱戦譜は本紙30日付から掲載します。

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