2011年10月6日(木)「しんぶん赤旗」

“国境の島に軍隊いらない”

自衛隊配備問題 赤嶺議員、住民と懇談

日本最西端・与那国町


 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は5日、自衛隊配備問題に揺れる日本最西端の“国境の島”与那国(よなぐに)町を訪れ、農漁業や製糖工場、与那国織といった主要地場産業や教育関係者など各界各層の住民と終日懇談して実情や要望を聞きました。


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(写真)晴れた日には台湾が見える岸壁で、自衛隊用地として突然名前が挙がった北牧場を住民と現地調査する赤嶺氏(右端)=5日、与那国町

 赤嶺氏はまず、与那国空港に隣接する「北牧場」を視察しました。同牧場は町有地を牧場組合(組合員39人)が管理・運営しています。これまで自衛隊用地として「南牧場」の名前が挙がっていましたが、誘致推進の外間守吉(ほかま・しゅきち)町長が前日、「北牧場」の名前を突然挙げたことから、島民の間に驚きと憶測が広がっていました。

 「国境の島に軍隊はいらない」「アダンの群生や渡り鳥も多い貴重な場所です」

 牛が草をはむ牧場で住民の説明を聞いた赤嶺氏は「自然環境や住民生活への影響をしっかり調べなければなりません。造成費用も莫大(ばくだい)なものになる。9条と両立しない自衛隊の配備は許せない」と語りました。

 野田内閣は来年度予算の概算要求で、同島の用地取得に15億円を計上。与那国町(人口約1600人)では556人の誘致反対署名が514人の賛成数を上回っていますが、町長は無視する姿勢をとり続けており予断を許しません。赤嶺氏と住民の懇談は深夜まで続きました。

 このほか、離島教育環境の厳しい実態や地元漁民の暮らしを脅かす台湾漁船の違法操業問題など、各界関係者から切実な要望が出されました。

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