2011年10月6日(木)「しんぶん赤旗」
除染対策 基準緩和するな
高橋議員「国は責任果たせ」、衆院復興特
日本共産党の高橋ちづ子議員は5日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、原発災害からの復旧支援や放射能の除染などで国が全面的に責任を果たすよう求めました。
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隠された原発付加金追及
高橋氏は、緊急時避難準備区域の解除を取り上げ、(1)解除後も住民が帰れるまで損害賠償の対象にする(2)自治体の復旧計画を国が全面的に支援する―ことを要求。枝野幸男経産相は「賠償の対象になる」「財政的な面も含めて万全を期す」と答えました。
さらに高橋氏は、環境省が年間5ミリシーベルト以上しか支援しないとの方針を出したことを批判し、「福島県以外を、あるいは県内も含めてなるべく対象をせばめたいという意図があるのではないか。基準の緩和があってはならない」と強調しました。
野田佳彦首相は「除染の長期目標を1ミリシーベルト以下として国として責任をもつとの方針は変わらない」と答弁。高橋氏が低い放射線量の地域は局地的にしか除染しないのかとただしたのに対し、細野豪志原発担当相は「(面的に)地域全体が下がる仕組みを確立してやっていく」と述べました。
高橋氏は除染費用について、電気料金には太陽光促進付加金(1キロワットあたり3銭)が表示されているのに対し、隠されている原発推進の費用などが原発付加金として月219円(標準家庭)で徴収されていると指摘。電気料金のあり方を見直すとともに、「破たんしたプルサーマル計画のための再処理をやめるなどすれば、原発付加金の積み立てを除染費用に活用できる」と述べました。
枝野経産相は「電力料金はゼロベースで見直す。付加金もそのなかで見直す」と述べるとともに、原発付加金の積立残高が4兆7880億円にのぼることを明示。「廃炉などのために積まれているので、軽々に取り崩すわけにはいかない」としながらも、「全体を検証した上で使えるならば、使っていく」と答えました。
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