2011年10月4日(火)「しんぶん赤旗」
大阪府議会 宮原議員2条例案撤回迫る
教職員の協力関係壊す
現場の教師や教育委員をはじめ多くの人々から批判の声があがる大阪府の橋下徹知事率いる「維新の会」が府議会に提出した教育破壊・首切り勝手の「教育基本条例案」と「職員基本条例案」。日本共産党の宮原威大阪府議団長は3日、府議会本会議で一般質問に立ち、「子どもや府民のために努力する教員や職員の協力関係を壊すことになる」とその撤回を鋭く迫りました。
宮原議員は「学力など子どもの成長のための教員の努力、児童虐待をなくす職員の努力や保健師の仕事は短期間で成果がでるものではない」と強調。相対評価は、民間大企業では短期的な成果ばかりに目が向くなどの問題が指摘されているとただしました。
「貧困と格差の広がりが子どもの学力や学校の格差につながっている」とのべ、「政治がやるべきことは就学援助の拡充など子どもの成長を保障する努力であり、長時間過密労働の是正など安定した社会をつくることだ」と強調しました。
質問に対し小西禎一総務部長は、「一定の職員を下位区分にする相対評価は職員のやる気をなくすことになる」と答え、「橋下知事になってさまざまな改革が行われた。それらを検討したうえで、なお基本条例が必要か判断されるべき」だと述べました。中西正人教育長は府立高校の統廃合について「画一的な基準は問題」と答弁しました。
橋下知事は「学校を普通の組織として対応できるように業務効果を最大限上げる」とのべるにとどまりました。