2011年10月1日(土)「しんぶん赤旗」
東北電の社外取締役に就任
自民県議らのべ77人
原発立地3県
東北電力管内の青森、宮城、福島の3県議会で議長などをつとめた有力県議が1950年代から2001年までに東北電力で社外取締役に就任し報酬を得ていたことが30日、わかりました。この3県は原発を抱えており、東北電力による地元対策の疑いがあります。
東北電力の有価証券報告書などによると、同社の社外取締役や社外監査役に就任した県議はのべ77人にのぼります。県ごとの内訳は、青森県が31人、宮城県が25人、福島県が21人となっていました。2001年以降は、県議の取締役就任はなくなっています。
東北電役員に就任した議員は、県議会与党の自民党に所属。議長や副議長といった要職にある有力議員がなっており、約2年ごとに交代を繰り返していました。
取締役に就任すると、毎月1回の取締役会に参加し、月20万円の報酬を得ていたといいます。
有価証券報告書によると、これら県議の取締役は、同社の株を所有していません。他の取締役が株を多数保有する中、持ち株ゼロの取締役は異例です。
東北電力は本紙の取材に「就任していただいたのは事実」としています。
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