2011年10月1日(土)「しんぶん赤旗」

臨時国会閉幕 野田政権は…

誰を裏切り 誰に忠誠


 野田政権発足後初の国会論戦となった臨時国会が30日、閉幕しました。

 組閣前にいち早く経団連詣でをした野田佳彦首相は、庶民には増税、大企業には減税をする復興財源案について、「苦しいことをお願いしなければならない場面でも逃げずにやりたい」と表明。「法人税の純増税は絶対容認できない」(経団連)とする財界いいなりの姿勢を際立たせました。

 米軍普天間基地「移設」でも、「(オバマ大統領と会談し)沖縄のみなさんに理解を得る努力をする決意を申し上げた」と“忠米”ぶりを誇示しました。

 国民を裏切って自民党政治に逆戻りした本性をあらわにしました。

 自民党は基本政策で違いがないため、「(消費税増税を)前倒しせよ」(谷垣禎一総裁)とあおったり、「靖国神社に参拝すべきだ」と右からの攻撃を強めるしかありませんでした。「安全神話」にしがみついて、福島第1原発事故を引き起こした反省もなく、「原発ゼロ」を求める世論を「危険神話」と攻撃する姿をみると、国民にとって、もはやこの党の存在意義が失われたことは明りょうです。

 これに対し日本共産党は、具体的な対案を示して古い政治からの転換を迫りました。

 復興財源については大企業・大資産家減税のバラマキをやめるだけで賄えるとして庶民増税に反対。大企業や資産家を優遇し、庶民から取り立てるという政府や他の党の貧しい姿勢とは対照的です。

 原発問題では、原因究明もまともな規制機関もなく再稼働は論外だと追及。野田首相は「原因究明がすべての大前提」とのべ、原因究明なしに再稼働できないと認めざるをえなくなりました。

 同じ答弁を繰り返す首相に「官僚答弁」との指摘が上がるなか、被災地の実態を示して迫る日本共産党の質問には「官僚答弁を突き破るだけの勢いを感じました」との感想が寄せられました。

 野田政権はどんな政権か、古い政治を転換できるのはどの党か―今後も展開される無数の事実を通して明らかになっていくに違いありません。その国民的規模での認識を促し、政治を根本から変えるたたかいはすでに始まっています。(深山直人)





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp