2011年9月29日(木)「しんぶん赤旗」
八重山全員協議は有効
教科書問題 沖縄県教育長が表明
沖縄県八重山地区の公民教科書採択問題で、大城浩県教育長は28日の県議会で、「つくる会」系の育鵬社版を不採択とした石垣、与那国、竹富の3市町教育委員13人の全員協議(8日)は、「有効」との立場を改めて表明しました。野田内閣が27日に「全員協議は教科書無償措置法に規定された協議には当たらない」などと「手続きは無効」との答弁書を閣議決定した問題でも、「最終的な決定は八重山の当事者にある」としました。日本共産党の渡久地修県議の代表質問に答えました。
大城教育長は、3市町教育委の決定権を尊重する姿勢を示した上で、「引き続き3市町で合意に向けた協議を行うよう促していく」と、今後も県教育庁として指導・助言・援助にあたる考えを明らかにしました。
渡久地県議は、自民党本部の教育部会に玉津博克石垣市教育長が参加し、文科省や県の担当者が呼ばれるなど、教育行政が特定の政党の圧力、政治介入によってゆがめられるとの危惧が県民の間で広がっていることを指摘しました。「八重山教科書問題は沖縄の米軍基地の機能強化、自衛隊の先島配備など軍事拠点化への狙いと一体」だとして、「県として警鐘を鳴らすべきだ」と訴えました。
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