2011年9月23日(金)「しんぶん赤旗」

新基地建設 米「結果」迫る

日米首脳会談 野田首相「全力尽くす」

TPP「早い時期に結論」


 【ニューヨーク=田中一郎】訪米中の野田佳彦首相は21日午後(日本時間22日未明)、ニューヨークの国連本部でオバマ米大統領と初めて会談しました。会談は約35分間。懸案の米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)「移設」問題について大統領は「結果が必要だ」と強調し、同県名護市辺野古に新基地を建設するとした日米合意の履行を迫りました。首相は「全力を尽くしていく」と約束しました。

 首相は、東日本大震災での米軍の「トモダチ」作戦などを通じ、「日米同盟は外交の基軸という信念は揺るぎのない信念となった」などと表明。大統領は「われわれの同盟関係を21世紀に適したものに近代化していきたい」と述べ、日米同盟のいっそうの「深化」で一致しました。

 普天間「移設」問題について首相は「引き続き日米合意に従い協力して進めていきたい」とも表明。大統領は「これからの進展に期待している」と述べました。

 環太平洋連携協定(TPP)への日本の交渉参加について首相は「しっかり議論を積み重ね、できるだけ早い時期に結論を出したい」と表明。大統領は「(日本が)議論していることを歓迎している」と評価しました。

 TPPは、日本の農林水産業に壊滅的な打撃を与え、食品の安全や医療・公共事業など国民生活のあらゆる分野に被害をもたらすもので、広範な国民から反対の声があがっています。

 大統領はまた、米国産牛肉に対する日本の輸入制限について「進展が必要だ」と制限緩和を要求。両首脳は協議を続けていくことで一致しました。

 北朝鮮の核開発問題では、日米韓3カ国の緊密な連携の継続を確認。世界経済の安定化の問題も取り上げられ、首相は日米両国が経済成長と財政再建を両立させていくことが重要だと述べました。





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