2011年9月21日(水)「しんぶん赤旗」
「辺野古移設難しい」
沖縄知事米国講演 日米合意を批判
米国の首都・ワシントンを訪問中の仲井真弘多沖縄県知事は19日(現地時間)、同市内で米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」問題について講演しました。日米両政府が普天間基地の「移設」先として沖縄県名護市辺野古で合意していることについて「辺野古(移設)を実現するのは難しい」と述べ、反対の考えを改めて表明しました。
仲井真知事は、日米安保条約は日米にとって重要だと持論を述べつつ、面積にして在日米軍基地の74%が沖縄に集中しており、普天間基地の実態はニューヨーク市内の中心部に基地があるようなものだと訴えました。
民主党政権が発足時に掲げた「普天間基地は最低でも県外に移設」との公約がほごにされ、「県民のほとんどの人が裏切られた(と感じている)」と指摘。自民党政権時代の辺野古「移設」案に戻った理由について「納得のいく説明はない」と批判しました。
さらに、名護市で県内「移設」反対の市長が誕生したのをはじめ、県内全41市町村長が反対や異論を表明していることを挙げ、「辺野古でつくるのは大変時間がかかる」とし、「大勢の人が反対している中で強行しようとすれば、逆に日米安保体制にも悪い影響が出る。県民と米軍との関係も悪化すると予想している」と強調。「移設先は沖縄県外の日本の別の地域に探した方が断然早い」などと述べました。
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