2011年9月21日(水)「しんぶん赤旗」
野田首相の派閥 政治資金で飲み食い
支出のほとんど 1回あたり10万円
事務所は蓮舫大臣の自宅
行政刷新担当相に官房長官、官房副長官、首相補佐官、党の財務委員長、組織委員長―。野田佳彦首相を支持する民主党の議員グループ、「花斉(かせい)会」メンバーが、野田政権の要所を占めました。その政治資金収支報告書を調べてみると、政治資金で飲み食いをしている実態がわかりました。
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花斉会は、2007年1月19日、政治団体としての設立届を総務省に提出しました。「主たる事務所の所在地」は、今回、行政刷新・少子化対策相として再入閣した蓮舫氏の東京都目黒区大橋の自宅。代表者は官房長官となった藤村修氏で、会計責任者は首相秘書官となった野田氏の政策秘書(当時)です。
07年の政治資金収支報告書によると、おもな収入は個人献金824万円。うち、324万円は、野田首相はじめ18人の国会議員。内訳は、首相、藤村官房長官、武正公一党財務委員長、古本伸一郎党組織委員長、近藤洋介党国民運動委員長、伴野豊衆院国土交通委員長など9人が各24万円、蓮舫氏、長浜博行官房副長官、長島昭久首相補佐官、三谷光男財務政務官、北神圭朗経済産業政務官ら9人が各12万円です。
その後、野田グループから離れ、今回の代表選に立候補した馬淵澄夫元国土交通相、小沢一郎元代表のグループに移った松本剛明国対委員長代理もそれぞれ、24万円出していました。
残りの500万円は、年間5万円以下で寄付者の記載がなく、いっさい不明です。
08年の収入は、22人の国会議員による寄付が計344万円。09年は、27人からの「会費」が250万円とあるだけで、国会議員の名前は記載されていません。
問題は支出です。
09年に「備品・消耗品費」640円、「事務所費」7600円があるほかは、すべて「組織活動費」で、「会合費」がほとんど。東京・赤坂の居酒屋、中国料理店や、永田町の完全個室の日本料理店などでの5万円以上の飲み食いは、07年=15回、196万753円、08年=17回、266万4409円、09年=15回、148万8283円となっています。
1回あたり、10万円前後という豪遊ぶりです。
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