2011年9月19日(月)「しんぶん赤旗」

日本の侵略 研究会開く

中国 柳条湖事件80周年

「近代史、深める必要」 歴史学者ら


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(写真)18日、柳条湖事件?周年にあたって北京で開かれた研究会(小寺松雄撮影)

 【北京=小寺松雄】日本の中国に対する本格的侵略の始まりとなった1931年の柳条湖事件から80周年の18日、中国の歴史研究者らによる「9・18を忘れない」をテーマにした研究会が北京で始まりました。19日まで開かれます。

 会議は中国社会科学院近代史研究所が主宰。同科学院や研究所の関係者、国内各大学の研究者、中国共産党党史研究室員ら約60人が参加しています。

 近代史研究所の歩平所長は、「柳条湖事件が中国近代史だけでなく、日本や世界にとってどういう位置を占めていたのかを、もっと深める必要がある。とくに日本や世界でどのような研究がされているかにも注目していきたい」とあいさつしました。

 18日は、「事件後の中国知識層の認識」(安徽大学・陸発春氏)、「事件後の日本支配層の中国侵略政策」(黒竜江省社会科学院・王希亮氏)、「裕仁天皇と柳条湖事件」(中国共産党党学校・李東朗氏)などのテーマで発表と討論がありました。

 李東朗氏は、事件後の日本の対応について「中国共産党と日本共産党が事件後すぐに抗議の共同声明を発表したことなどは、まだまだ中国でも研究されていない。今後、探求していきたい」と語りました。


 柳条湖事件 1931年の「満州事変」の発端となった事件。同年9月18日、日本の関東軍が中国東北部の奉天(現・瀋陽)近郊の柳条湖で南満州鉄道の線路を爆破。関東軍は、これを中国軍の仕業だとして、大規模な侵攻を始めました。





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