2011年9月15日(木)「しんぶん赤旗」
米貧困層 最多に
4618万人 人口の15%
【ワシントン=小林俊哉】米国勢調査局は13日、2010年の米国の貧困人口が4618万人で、統計をとり始めて以来の過去52年間で最多となったと発表しました。貧困人口の増加は4年連続。全人口に占める貧困者数の割合は15・1%で、3年連続で上昇し、1993年以来の高水準となりました。
同調査局は、今回の調査では、4人家族で年収2万2314ドル(171万円)以下の世帯を貧困層と設定しています。昨年の貧困人口は、約4360万人でした。
人種別では、黒人の貧困率が27・4%、ヒスパニック系が26・6%、アジア系は12・1%、ヒスパニックを除く白人は9・9%でした。
家族構成別では、母子家庭の貧困率が31・6%(09年29・9%)と突出しています。父子家庭では15・8%(前年同率)となりました。18歳未満の貧困率は22%で、09年比で1・3ポイント上昇しました。
一方、全米の世帯の年収の中央値(年収を低い順に並べた時にちょうど真ん中にくる年収)は4万9445ドルで、09年より2・3%減少しました。医療保険未加入者は4990万人(16・3%、前年同率)でした。
統計には、金融・経済危機にみまわれ、高失業率が続くなかでの厳しい生活ぶりが反映しています。
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