2011年9月14日(水)「しんぶん赤旗」
震災・原発 二つの大問題への具体策なし
首相の所信表明で志位委員長
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日本共産党の志位和夫委員長は13日、国会内で記者会見し、同日行われた野田佳彦首相の所信表明演説の感想を問われ、「東日本大震災からの復旧・復興、原発事故対応という二つの大問題で、何一つ具体的な方策が示されなかった」と批判しました。
志位氏は、大震災の被災者一人ひとりの生活と生業(なりわい)の再建、福島原発事故による放射能汚染から国民と子どもをどう守るのか、原発事故被害者の全面賠償はどうするのか、原発依存を続けてよいのかへの答えが、いま痛切に求められていると主張。しかし、所信表明では、消費税増税や復興増税、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加、沖縄・米軍普天間基地の辺野古「移設」などは示したものの、「国民が今、解決を求めている問題には何一つ具体策は示されなかった」と強調しました。
志位氏は、野田首相が所信表明で、「政治に求められるのは『正心誠意』の4文字」と述べたことについて記者団に問われ、「『正心誠意』というのだったら、この半年間の震災と原発に対する民主党政権の対応はどうだったのかを自己検討し、反省することが必要だ。それをやってこそ初めてその言葉が使える」と強調しました。
野田首相が、「社会保障と税の一体改革」などで与野党で協議する考えを示したことについては、「民自公3党の密室協議でことを進め、結論を国会に押し付けるのは許容できない。国会の場で大いに議論すべきだ」と指摘しました。
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