2011年9月10日(土)「しんぶん赤旗」
「つくる会」系教科書不採択
民主主義の健在示す
沖縄・八重山
住民の会が声明
沖縄県石垣、竹富、与那国の3市町の教育委員全13人の協議で、「つくる会」系育鵬社版「公民」教科書の不採択・東京書籍版採択の決定から一夜明けた9日、元教育長10氏を共同代表とする「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」が記者会見し、声明を発表しました。
同会は、「つくる会」系採択の動きが玉津博克石垣市教育長主導で表面化すると、教育長への申し入れや集会開催などで警鐘を鳴らしてきました。
声明は、育鵬社版不採択を「八重山の良識と民主主義の健在を示す結果」「八重山だけでなく沖縄県民の総意」と指摘。「今回の混乱を検証するためにも…すべての情報、議事録の公表が直ちになされるべきだ」と強調し、玉津教育長の責任を問うています。
共同代表の一人、仲山忠亨元教育長は「子どもの教育にかかわることであり全会一致を望んだが、多数決もやむを得なかった」と指摘。「つくる会」系採択の動きが伝わると「市民がいっせいに立ち上がった」と支援の早さと広がりを振り返り、ゴリ押しに屈しなかった教育委員の奮闘に謝意を表しました。
玉津教育長は同日、育鵬社版不採択を「想定外で認められないが、国の判断に従う」と語りました。