2011年9月9日(金)「しんぶん赤旗」
集合住宅 棟全体の被害認定を
宮城・石巻 大門議員ら政府要望
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宮城県石巻市による集合住宅の被害認定を、部屋ごとの戸別判定から棟全体の一括判定に変更するよう、日本共産党の大門実紀史参院議員は8日、国の宮城現地対策本部に求めました。横田有史、遠藤いく子両県議が同席しました。
戸別判定する石巻市では、津波を受けた集合住宅の1階が全壊でも上部階が一部損壊などとされ、被災者から不満の声が上がっています。全壊は被災者生活再建支援制度で最高300万円が支給されますが、一部損壊は支援制度がありません。
大門議員は、現地調査を踏まえ「1棟全体を見て判断する国の原則通りにやらせるべきだ。被災者に不公平が生じてはいけない」と強調。横田県議は「市内で4000世帯が支援されず6カ月も放置されている」と訴えました。
応対した稲田幸三事務局次長は「現場を見させていただき、担当部局と協議する」と答えました。
仙台市など多くの自治体は、国の指針「原則として1棟全体で判定」に従っています。東松島市は「上部階まで津波を受けなかった集合住宅も解体するケースが相次いだ。建物全体で判断する必要がある」として8月以降、棟全体の判定に変更しました。
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