2011年9月8日(木)「しんぶん赤旗」
2階以上支援ない
集合住宅 大門氏が被災認定調査
宮城・石巻
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宮城県石巻市が、東日本大震災で被災した集合住宅の被災認定を各戸ごとに判定している問題で、日本共産党の大門実紀史参院議員は7日、同市の県営住宅の調査を行い、住民と懇談しました。日本共産党の横田有史県議、三浦一敏市議が同行しました。
宮城県内では、仙台市をはじめ多賀城、気仙沼、塩釜市と山元町は一棟ごとに判定しており、東松島市は8月1日以降、各戸判定から棟全体の判定に切り替えています。
大門議員らは、津波で1階が浸水した県営住宅の前で住民と懇談。住民は、1棟ごとの判定を求める署名の束を示しながら、「津波で住宅の前はガレキの山だったが、2階以上は一部損壊で、仮設住宅の申し込みもできず、何の支援もない」「同じ集合住宅で大規模半壊、一部損壊に分かれ、支援が全く違うのはおかしい」と口々に訴えました。
三浦市議は、「市に善処を求めたが、長期避難区域指定もせず、1棟ごとの判定も拒んでいる。住民が救済される方法を選ぶべきだ」と話し、横田県議は、「4000世帯がこれによって支援から外された。大問題だ」と語りました。
署名を持って集まった住民を前に大門議員は、「国会でも取り上げるが、現地の運動も重要だ。しっかり声をあげてほしい」と話しました。
国の指針では、原則一棟ごとの判定となっていますが、手引きの運用部分でただし書きの一文があり、石巻市はこれを根拠に各戸判定をしているものとみられます。
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