2011年9月6日(火)「しんぶん赤旗」
きょうの潮流
わが家の炊飯器が故障し、圧力鍋でご飯を炊くようになりました。モチモチしておいしいと、家族にも好評です。時間がかからず、節電にもなります▼「電力不足」に備え、節電の取り組みが広がった今年の夏。明治安田生命のアンケートでは、今夏のキーワードの上位三つを、「節電」「節約」「我慢」が占めました。生活の工夫で目立ったのが、打ち水やすだれで涼しく過ごすという回答。昔ながらの生活をイメージさせます▼東京税関によると、すだれの輸入量が7月、過去最高を記録しました。前年の3倍以上です。輸入元はほとんどが中国。かつては国産の比率が高かったものの、河川改修で材料となるヨシの生育地が減ったことや後継者不足などが理由で、中国産の比率が高まったようです▼すだれを使って日差しを和らげることで、エアコンの消費電力を10%削減する効果があるそうです。カーテンの代わりに使えば、見た目も涼しく、和のインテリアへの模様替えにもなります。今年使い始めた人も多かったのでは▼震災直後、計画停電時の明かりや非常用として需要が増えたろうそくも見直されています。ある雑貨店の店員は「『明かりがきれいで雰囲気がよくなる』『ゆらめく炎に心が癒やされる』などの理由で、使い続ける人が増えている」と言います▼節電の取り組みは、一過性に終わらせないで長く続けたい。でも、「我慢ばかり」「無理をして」では限界があります。楽しみを見つけながら、工夫して続けていきたいものです。