2011年9月5日(月)「しんぶん赤旗」

遅れる土砂対策

防災予算は減額


 台風12号は、各地で記録的な豪雨をもたらし、大きな土砂災害を引き起こしました。

 国土交通省によると、2011年度の全国の土砂災害発生件数は、641件。死者20人を出しました(8月3日午前9時時点)。7月には、新潟・福島豪雨が51件もの土砂災害を引き起こしたばかりです。

 内閣府の「防災白書」(11年度版)は、近年、頻発するゲリラ豪雨や大雨等への緊急的対応のため治水対策を推進するとともに、地球温暖化に伴う気候変動への適応策を推進するとしています。

 10年度の土砂災害の被害件数は、1128件。また、最近10年の平均件数は、1059件で減っていません。

 土石流危険箇所対策やがけ崩れなどの土砂災害対策が立ち遅れているにもかかわらず、防災関係予算の「災害予防」と「国土保全」額は年々、減額されています。

 2000年度に1兆676億円だった「災害予防」予算は、今年度わずか2086億円。「国土保全」予算は、1兆8770億円から6748億円にまで落ち込んでいます。(岩井亜紀)





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