2011年8月31日(水)「しんぶん赤旗」
「つくる会」系 不採択
滋賀県教育委 県民の運動実る
滋賀県教育委員会は30日の臨時教育委員会で、2012年度から県立中学校と県立特別支援学校中等部で使用する歴史と公民の教科書について、「つくる会」系の自由社版と育鵬社版の教科書を採択しませんでした。県民の良識が反映した結果となりました。
会議は非公開で、議事終了後に事務局が明らかにしました。
県立中学校は河瀬、守山、水口東の3校。歴史は河瀬中と守山中が東京書籍、水口東中が日本文教出版、公民は河瀬中が教育出版、守山中が日本文教出版、水口東中が東京書籍でした。県立特別支援学校は盲学校と聾(ろう)話学校が教科書採択の対象校で、盲学校は歴史、公民とも教育出版、聾話学校は歴史、公民とも日本文教出版でした。
6月県議会で、自由社などの教科書採択をねらった請願が自民、公明などの賛成多数で採択されたことから、緊迫した事態となっていました。このため、「子どもと教育を守る滋賀県民の会」や「革新の会しが」などが県教育委員会に「つくる会」系の教科書を採択しないよう申し入れていました。
「滋賀県民の会」の山田稔事務局長は「教科書の問題点を明らかにした資料を県教委に届けるなどした結果です」と話しています。
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