2011年8月30日(火)「しんぶん赤旗」
北電 MOX加工は延期
会見で発表 「やらせ」で第三者委
北海道電力は29日、泊原発(泊村)3号機のプルサーマル導入に関わる道主催シンポジウムでの「やらせ」問題で記者会見し、MOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料加工の延期を発表しました。
記者会見には、橋賢友常務取締役ら4人が出席。プルサーマル導入をめぐって推進意見をのべるよう社内メールを発送したことについて陳謝しました。
その上で、「今後の調査についての透明性や公正性を確保」するとして、「第三者委員会」を早期に設置し、プルサーマル導入の判断をゆがめることにつながったかどうかや、「同時期に開催されたシンポジウムなどで同様の事案がないか」を調査するとのべました。同シンポの直前に開かれた国主催のシンポジウムで「やらせ」がなかったか、真相を明らかにすることが求められます。
会見ではさらに、MOX燃料について「近々加工を開始する予定だったが、第三者委員会の調査結果が出るまで加工に着手しない」とのべました。
本紙の取材で、北電総務部の担当者は、「第三者委員会」は顧問弁護士以外の弁護士ら3〜4人で構成し、調査結果が出るまで1カ月程度かかるとの見通しを示したほか、プルサーマルの導入については、「調査結果を踏まえて判断する」とのべています。