2011年8月30日(火)「しんぶん赤旗」
勝利までたたかう
アスベスト泉南訴訟 原告ら集会
|
泉南アスベスト国賠訴訟原告団、弁護団は29日、都内で大阪高裁の不当判決に抗議し早期全面解決を求める集会を開き、300人が参加しました。首都圏建設アスベスト原告団をはじめ全国各地のアスベスト訴訟原告団、支援団体が連帯参加しました。
泉南アスベスト国賠訴訟弁護団の村松昭夫弁護士は、28日に開いた原告団総会で全会一致、上告してたたかうことを決めたと報告。「高裁の判決内容は、国が一片の通達を作って注意を促しただけでよしとし、防じんマスクをつけなかった責任を労働者に押し付けた。しかし、大量の被害の発生を知っていた国が対策や規制を行うべきだったのは明らかだ。正義は私たちにある。勝利まで断固たたかう」と話しました。
上京した9人の原告を代表して、岡田陽子さん(55)=大阪府阪南市=があいさつ。生後直後から石綿紡織工場で母の目の届く所に寝かされました。「(アスベストに)死の危険があると知っていたら、どこの母親がわが子を連れていくでしょうか。判決を受け入れることは断じてできません。不撓(ふとう)不屈の精神でたたかっていきます」と訴えました。
日本共産党の吉井英勝衆院議員が「1930年代から政府は調査によってアスベストの危険性を知っていました。危険な製造をやめるべきだった。不作為の責任は重大で、全面的に賠償すべきです」とあいさつしました。
■関連キーワード