2011年8月30日(火)「しんぶん赤旗」
雇用守り震災復興を
建交労大会終わる
新潟県湯沢町で行われていた全日本建設交運一般労働組合(建交労)の第13回定期大会は29日、震災復興と結んだ運動方針について69人が発言する熱心な討論を行い、採択し、終了しました。
被災地からの特別報告では、岩手の宮古分会の組合員が、「通勤困難な労働者の送迎を申し入れた。交代勤務で、非正規も含め全員の雇用を守っている」と発言。宮城の男性は、「津波で流失した組合事務所再建に、全国の仲間やフランスの組合CGTからも支援がきている。感謝します」と話しました。福島の代表は、「県民のほとんどが原発事故に何らかの被害を受けている」とし、原発廃止を訴えました。
全国ダンプ部会の代表は、「被災地に、ダンプや重機で仲間が応援にいっている。がれき撤去などは単価の半分がピンはねされている。ゼネコンの勝手は許さない」と強調しました。
また、被災地では、震災に便乗したリストラが起こっています。宮城のトラック部会の代表は、「仕事はあるのに会社解散・解雇が起こり、裁判でたたかっている」と語りました。
和歌山の運送会社の組合員は、「会社がお盆休みに倉庫に鍵をかけて夜逃げした。労働者の生活を守るためたたかう」と報告。荷物が届かず苦情が殺到し、組合が会社弁護士に倉庫を開けさせ、荷物を届けています。
熊本の林業機械会社の組合員は、「会社が退職金廃止など就業規則の改悪を提案してきた。団結して阻止しようと呼びかけ、組合員が8人から67人に増加した。改悪を凍結させた」と発言しました。
JR採用差別問題で、鉄道本部の代表は、「JRは国から支援を受けているのに、政府の雇用要請を拒否することは許されない。国民の立場で安全切り捨てを批判し、解決を目指す」と強調しました。
じん肺闘争の代表は、「東京地裁で和解成立した。長い裁判をたたかわなくても救済される基金制度を実現させる」と訴えました。
委託労働者を「労働者」と認めさせるたたかいでは、最高裁で勝訴したINAXメンテナンスの組合員は、「会社に団体交渉に応じさせた」と報告しました。
神奈川の代議員は、「川崎に公契約条例ができ、学童保育の仲間の賃金が改善した。ダンプにも適用されるので、賃金を確定させるよう運動している。具体的に制度を活用していく」と語りました。
大会は、ストライキ権を確立して閉会しました。