2011年8月30日(火)「しんぶん赤旗」

「大連立」「大増税」の野田体制に正面対決

志位委員長が表明


 日本共産党の志位和夫委員長は29日、国会内で記者会見し、民主党の新代表に野田佳彦財務相が選出されたことについて記者団の質問を受けて、次のように述べました。


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(写真)記者の質問に答える志位和夫委員長=29日、国会内

 一、(今回の結果をどう受け止めていますか)今回の民主党代表選の結果は、民主党が「自民・公明両党との事実上の大連立」と「消費税の大増税」という道を選んだという結果だと思います。

 しかし、その道は、国民多数の「政治を変えてほしい」という願いと真っ向から矛盾するし、自らが2年前の総選挙で掲げた公約とも真っ向から矛盾してくる。ですから、こういう道は早晩破たんに直面せざるをえないと思います。

 一、(野田氏が「大連立」を含めて与野党協力を呼びかけていることについてどう考えますか)野党との協力といっても、その中身は、消費税の増税と法人税の減税であり、普天間基地の問題にしても、TPP(環太平洋連携協定)の問題にしても、原発の問題にしても、古い自民党政治と一体化する方向で、自民党、公明党と事実上の「大連立」を求めていこうという動きです。

 日本共産党は、野田新体制に対して正面から対決し、大いにその問題点を明らかにするとともに、国民の要望に即して政治を前に進めるために頑張りたいと思います。

 一、(代表選の全体についてどう見ていますか)震災、原発、社会保障、税金、基地とたくさんの問題が山積しているにもかかわらず、今度の選挙ほど、この日本をどうするのかという政策論議が貧しかった選挙はない。私も長年、政権党の代表選びを見ていますが、こんな選挙は初めてだと思います。そこまで民主党という政党が劣化しているということをまざまざと見る思いがしました。

 一、(マニフェストの見直しや増税をいうなら国民の信を問うべきだとの指摘が出ていますが)自民、公明との大連立の路線、消費税増税の路線は2年前の総選挙で民主党がかかげた公約とは全く矛盾します。選挙では、「自民党政治を変えます」「消費税は4年間上げません」というのが公約だったわけですから。

 そういう方向に進もうというのなら、事前に国民の審判をあおぐ必要があります。国民の審判を経ることなしに大連立や大増税に進むことは許されるものではないとはっきりいっておきたい。





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