2011年8月28日(日)「しんぶん赤旗」
非戦演劇人が朗読劇
市原悦子さんら 福島原発事故を告発
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福島原発事故で廃業せざるをえなくなった酪農家の叫びや、核エネルギー管理社会の理不尽を、俳優の市原悦子さんらが舞台で描いた―27日、東京で「非戦を選ぶ演劇人の会」(実行委員は永井愛さんら39人)のピースリーディング(朗読劇)が行われ、約400人が参加しました。
朗読劇「核・ヒバク・人間」は、福島・飯舘村の酪農家の怒りと悲しみを、「安全だ安心だっていわれたから、結局子どもたちは2カ月近くも放射能を浴び続けることになった」と伝えました。
原発は、弱者を犠牲にして生み出され、維持されるシステムであることなど核管理社会の構造を詳しく描きだし、「1970年から2009年の間、50万人もの被ばく労働者が生み出されている」と批判。白血病で苦しみながら亡くなった若い原発労働者の母や、38年間も原発労働を追い続けた写真家などの生々しい証言が観客を驚かせ、「巨大な『政官財』の原発トライアングル」による「安全神話」を告発しました。
朗読劇には、円城寺あや、高橋長英、根岸季衣、三谷昇、村井国夫、渡辺えりさんら、多くの俳優が出演しました。
参加した女性(22)=東京・国分寺市、学生=は「私も原発反対の声を上げないといけないと思いました」と話していました。
ピースリーディングは28日も、同じ会場(渋谷区の全労済ホール/スペース・ゼロ)で午後2時から開かれます。