2011年8月24日(水)「しんぶん赤旗」
子ども手当 他党質問は
公約投げ捨て無反省 民主
党利党略の矛盾露呈 自民
子ども手当支給額削減を盛り込んだ子ども手当特別措置法案を審議した23日の衆院厚生労働委員会で、自民党の田村憲久議員は「子ども手当存続します」とする民主党のビラを示し、民自公の3党合意に反すると質問。玄葉光一郎国家戦略担当相は、「不適切だった」「子どもに対する手当と言うべきだった」などと釈明に追われ、子育て支援より政局を優先させ、国民への公約を投げ捨てたことに何の反省もありませんでした。
しかし、田村氏が「法の目的は児童手当の目的に戻るのか」と確認を求めると、小宮山洋子厚労副大臣は、「3党合意では児童手当法に所要の改正を行うとだけ書いてあって、どこを検討するかは3党で真しな議論をしていただけると思っている」と答弁。
田村氏は、「目的まで変えてしまうのか」「そもそも児童手当じゃなくなってしまう」とやぶへびの事態に大慌て。結局、細川律夫厚生労働相から「児童手当の目的規定もふまえつつ」との答弁を引き出し、「目的が残るということでいいのですね」と2度も確認してようやく矛を収めました。
結局、3党合意が特例公債法案成立のために、子育て支援をどうするかまともな議論もなく、党利党略でまとめた矛盾が露呈する形となりました。
公明・社民は
一方、公明党は子ども手当の廃止によって復興財源が捻出できると述べ、3党合意は「公明党の考え方にもとづいてまとめられたもの」と自画自賛。大企業・大資産家への2兆円もの減税や政党助成金などのムダ遣いにはふれずじまいでした。
社民党は、多くの世帯が実質負担増になるとしながら、「混乱を避けるため」として賛成する矛盾した姿を示しました。
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