2011年8月20日(土)「しんぶん赤旗」
学ぶ環境 国は復旧を
仙台 宮本議員が東北大など調査
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日本共産党の宮本岳志衆院議員は18日、東日本大震災で被災した東北大学と東北工業大学(いずれも仙台市)を訪れ、被災・復旧状況について視察しました。
東北大学では甲野正道理事、米本義則総務課長らから説明を受けました。
米本氏は「工学研究科棟など、1970年ごろに建てられた3棟は建て替えが必要。施設の復旧費は約448億円、機器・物品等の被害は約352億円に上る」と説明しました。また、被災した学生への経済支援について米本氏は「大学独自に給付制奨学金を支給する」と語りました。
甲野理事は「施設の復旧は、大学独自では対応できない。国からの支援をお願いしたい」と訴えました。
宮本議員らは、梁(はり)が折れ、エレベーターが落下した研究棟や、地割れでがけ崩れの危険がある施設などを視察しました。同行した研究科長らは「研究棟にある研究機材の運搬費用だけでもかなりかかる」と訴えました。
宮本議員は学生が早く元通りの学業に励める環境づくりが必要だと述べ、「復旧へ予算がつくよう、国会で取り上げていきたい」と応じました。宮本議員らは、同大の職員組合とも懇談しました。
東北工業大学では、教職員組合から被災状況について説明を受けました。研究棟の天井落下、亀裂、外壁剥離などの被害があり、施設の復旧費用として約4億円、被災した学生への経済的支援として約4億円が必要だと話しました。
宮本議員は「被災した私立大学への支援の強化を国に求めていきたい」と述べました。