2011年8月18日(木)「しんぶん赤旗」
道知事が営業運転容認
泊原発3号機 震災後、初めて
北海道の高橋はるみ知事は17日、道庁で記者会見し、北海道電力・泊原発3号機(泊村)の営業運転の容認を表明しました。
高橋知事の容認表明を受け海江田万里経済産業相は検査終了証を北電に交付。同3号機は検査最終段階の調整運転から営業運転に移行します。3月の東京電力福島第1原発事故以降、検査中の原発が営業運転を再開するのは初めてです。
高橋知事は記者会見で「原子力安全・保安院が最終検査を行い、安全委員会が了承した検査結果は理解できる。国の手続きに異議はない」と述べました。
16日夜に開かれた道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会で高橋知事は、「調整運転が長期に続くのは望ましくない」と述べ、できるだけ早く再開を認める姿勢を示していました。
正当性ない
日本共産党真下紀子道議の話 営業運転強行は30キロ圏9町村の合意も、道民合意も欠落しています。3号機は実施過程において、道民世論をゆがめる「やらせ」が発覚しており、何ら正当性もないものです。特別委員会では質問の機会を拒否されましたが、今後も原発ゼロの北海道をめざし、道民の安全を守るために全力をあげる決意です。
再開許されない
市田書記局長が談話
日本共産党の市田忠義書記局長は17日、政府が泊原発3号機の営業運転再開を了承したことについて次の談話を出しました。
政府は、5カ月以上にわたって異常な「調整運転」を続けていた北海道電力・泊原発3号機の営業運転再開を強行した。世界最悪規模の東京電力・福島第1原発事故の全容も解明されていないなかで、政府が「安全」のお墨付きを与え、強引に営業運転再開を認めたことは断じて許されない。それに追随した高橋はるみ北海道知事の姿勢もきびしく批判されるべきである。
政府と北海道電力は、ただちに営業運転を中止すべきである。
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