2011年8月17日(水)「しんぶん赤旗」

肉牛出荷停止

「畜産農家は限界」

高橋・紙議員 JA宮城と懇談


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(写真)JA宮城中央会と懇談する高橋衆院議員(左から3人目)と紙参院議員(その左)=16日、仙台市

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員・東日本大震災現地対策本部長と紙智子参院議員・党農漁民局長は16日、JA宮城中央会と宮城県農林水産部から農畜産物の放射能汚染問題や国への要望を聞き取りました。

 JAでは佐藤純一常務理事が、汚染された稲わらを食べた肉牛の流通で出荷停止になっている畜産農家の窮状を説明し、「国は対策に責任を持つと言いながら、民間や県にやれというものが多い」と訴えました。

 その窮状についてJA全農みやぎの千葉和典県本部長は「政府の対応が遅く、現場が混乱している。収入がなく、生産者は限界だ」と説明しました。

 仙台市の食肉市場で1日に解体する肉牛が通常160頭に対し、県の準備する汚染の検査体制は1日90頭と不足することについて、JA側は、全頭検査で一定以上の放射線量の肉牛をふるい落とし、それを精密検査する二重の体制を提案しました。

 紙議員は検査方法に理解を示し、汚染稲わらの処理、管理方法について「国が責任もってスキームを示すべきです」と話しました。

 席上、佐藤常務理事は志位和夫委員長あての「東日本大震災からの農業復興促進・原発事故に伴う農畜産物被害等に関する要請書」を手渡しました。

 県農林水産部では伊本廣一次長から国への要望として、3万ロールもの汚染稲わらの処理方法や、家畜のふん尿からつくる堆肥の扱いについて明確な指針を示すことなどが出されました。

 高橋議員は国の責任を指摘した上で、「県からも国に要望をあげていただきたい」と話しました。横田有史、遠藤いく子の両県議が同席しました。





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