2011年8月16日(火)「しんぶん赤旗」

韓国民団・光復節66周年式典

緒方党副委員長のあいさつ


 在日本大韓民国民団中央本部が15日に開いた光復節66周年中央記念式典で日本共産党の緒方靖夫副委員長があいさつしました。全文は次のとおりです。


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(写真)民団の光復節記念式典であいさつする緒方靖夫副委員長=15日、都内

 第66周年の光復節にあたり、日本共産党からお祝いと連帯のあいさつを申し上げます。

 3月の東日本大震災では在日の方々も多数被災されました。そのなかで、民団、韓国の政府と民間団体、個人のみなさまは、国籍、民族をこえて果敢に救援活動に取り組まれました。この尊い支援に心から感謝いたします。こうした絆を通じて、今年の記念式は特別の意義をもっており、日韓両国間と国民の関係が深まり、日韓関係の未来にとって大切な資産となるものと確信しています。

 8月15日は、日本軍国主義からの植民地解放の記念日です。西大門刑務所跡を訪れるたびに、韓国、朝鮮独立と尊厳のためにたたかった人士に深い敬意を表し、頭を垂れます。日本共産党は、89年前の党創立以来、植民地解放と侵略戦争反対に命がけでたたかい、私たちの先輩たちは、獄中で命を失うなど過酷な弾圧を受けました。私たちも、戦前の先輩が同じ植民地支配反対のためにたたかい、世界の平和と正義を貫いたことを誇りとしています。

 私たちは、日韓両国、両国民間で、日本国民と民団との間で、友好的な関係がより豊かに発展するように、野党ではありますが、努力してまいります。そのさい、両国間のどんな懸案を解決するうえでも、日本による過去の植民地支配の誤りを反省し、それを踏まえて、冷静に道理をもって話し合うことが重要であると考えます。

 もう一つ重要なことは、朝鮮半島の非核化をはじめとする北東アジアの平和が前進するよう、困難はあっても、6カ国協議という外交的解決の場が早期に再開されることです。その点で、先月、南北外相会談がおこなわれたことは重要であったと思います。

 日本国会の議決を経て、「朝鮮王室儀軌」の返還がおこなわれる運びになったことを、私たちは心から喜んでいます。「文化財は原産国に戻す」というユネスコ条約にそって、本来あるべき所に返る日を早く目にしたいと願っております。

 また、永住外国人の地方参政権という重要な懸案があります。戦後、日本人と共に生活してきた在日韓国人が、自治体の首長、議員を選ぶ権利を得ることは、日本国憲法の地方自治の原則に照らしても当然のことです。私たちは、選挙権だけでなく、被選挙権も付与されるべきだと、1998年以来提案しておりますが、その早期実現のために全力をあげてまいります。

 最後に、日韓両国の関係が今後ますます強固なものとなり、韓国民団の活動がいっそう発展することを祈念し、あいさつといたします。





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